ネジ

台形ネジ・角ネジ規格の一覧|種類・サイズ・違いをわかりやすく解説

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台形ネジ・角ネジとは

ネジにはさまざまな種類がありますが、その中でも「台形ネジ」と「角ネジ」は、物を固定するためではなく、「回転する力をまっすぐな動きに変える」ために使われることが多いネジです。

例えば、工作機械、万力、ジャッキ、リフト、昇降装置など、重い物を持ち上げたり押したりする機械に使われています。

一般的なボルトやネジは締め付けることが目的ですが、台形ネジや角ネジは力を伝えることを目的としている点が大きな違いです。

台形ネジの特徴

台形ネジは、ネジ山の形が台形になっているネジです。

現在では最も広く使われている送りネジの一つで、多くの産業機械に採用されています。

主な特徴は次のとおりです。

  • 大きな力を伝えられる
  • 摩耗しにくい
  • 加工しやすい
  • 部品が手に入りやすい
  • 長期間使用できる

角ネジよりも製造しやすいため、現在では多くの設備で台形ネジが使われています。

角ネジの特徴

角ネジは、ネジ山が四角い形をしているネジです。

回転する力を効率よく伝えられるため、昔から送りネジとして利用されてきました。

特徴としては以下が挙げられます。

  • 力の伝達効率が高い
  • 摩擦が少ない
  • 重い荷重にも対応できる

一方で、加工が難しく製造コストも高くなります。

そのため現在では、新しく設計される機械では台形ネジが採用されることが多く、角ネジは既存設備の補修部品などで見かけるケースが中心です。

台形ネジと角ネジの違い

どちらも送りネジとして使われますが、それぞれに特徴があります。

項目台形ネジ角ネジ
ネジ山の形台形四角形
加工のしやすさ加工しやすい加工が難しい
価格比較的安い高価になりやすい
力の伝達十分高い非常に高い
現在の使用頻度非常に多い少ない

現在では、性能と製造のしやすさのバランスから、台形ネジが主流となっています。

台形ネジの規格

台形ネジには決められた規格があり、サイズやネジ山の形状が統一されています。

そのため、同じ規格であればメーカーが異なっていても互換性があります。

代表的なのが「Tr」で表されるメートル台形ネジです。

表示例は以下のようになります。

  • Tr10×2
  • Tr16×4
  • Tr20×4
  • Tr30×6

最初の数字はネジの外径、後ろの数字はリード(1回転で進む距離)を表しています。

例えば「Tr20×4」であれば、外径20mm、1回転で4mm進む台形ネジです。

台形ネジ規格一覧

代表的なメートル台形ネジのサイズは次のとおりです。

規格外径(mm)ピッチ(mm)
Tr8×1.581.5
Tr10×2102
Tr12×3123
Tr14×3143
Tr16×4164
Tr18×4184
Tr20×4204
Tr22×5225
Tr24×5245
Tr26×5265
Tr28×5285
Tr30×6306
Tr32×6326
Tr36×6366
Tr40×7407
Tr44×7447
Tr48×8488
Tr52×8528
Tr56×8568
Tr60×9609
Tr70×107010
Tr80×108010
Tr90×129012
Tr100×1210012

メーカーによって製作可能なサイズは異なるため、注文前に確認することが大切です。

角ネジの規格

角ネジは現在ではあまり新規採用されないため、台形ネジのように広く流通している標準品は多くありません。

古い工作機械や大型設備では、メーカー独自の寸法が採用されていることもあります。

そのため、交換する場合には次の項目を確認します。

  • ネジの外径
  • ピッチ
  • ネジ山の高さ
  • ネジ山の幅
  • 左ネジか右ネジか

既設品と同じ寸法で製作するケースも珍しくありません。

台形ネジ・角ネジの主な用途

これらのネジは、力を伝える必要がある設備で多く使用されています。

代表的な用途には次のようなものがあります。

工作機械

旋盤やフライス盤などでは、テーブルを正確に移動させるために台形ネジが使用されています。

滑らかに動き、細かな位置調整ができることが求められます。

ジャッキ

自動車用だけでなく、大型設備用のジャッキにも台形ネジが使われています。

少ない力で重い物を持ち上げられるためです。

リフト・昇降装置

荷物や作業台を上下させる設備では、安全性と耐久性が重要になります。

台形ネジは大きな荷重に耐えられるため、多くの昇降装置で採用されています。

万力

万力ではハンドルを回すことで口金を開閉します。

この動きを支えているのも送りネジです。

繰り返し使用しても摩耗しにくいことから、台形ネジがよく使用されています。

自動機・産業機械

製造ラインでは、製品を押したり移動させたりする装置にも送りネジが使われています。

位置決めの精度が求められる場面でも活躍しています。

規格を選ぶ際のポイント

台形ネジや角ネジを選ぶときは、サイズだけを見るのではなく、使用する条件に合わせて選ぶことが重要です。

荷重

どのくらい重い物を動かすのかを確認します。

荷重が大きいほど、太いネジが必要になります。

移動速度

早く動かしたい場合は、リードの大きいネジが適しています。

反対に、細かく調整したい場合はリードの小さいものが使われます。

長さ

長いネジになるほど、たわみや振れが発生しやすくなります。

使用条件に合った長さを選ぶことが重要です。

使用環境

屋外や水分が多い場所では、サビに強い材質が選ばれます。

また、粉じんが多い場所ではカバーを取り付けることもあります。

台形ネジとボールねじの違い

送りネジには台形ネジ以外に「ボールねじ」という種類もあります。

ボールねじはネジとナットの間に小さな鋼球が入っており、非常に軽い力で動かせます。

一方、台形ネジは構造がシンプルで、価格が比較的安く、衝撃にも強いという特徴があります。

そのため、

  • 高速で高精度な位置決めならボールねじ
  • 大きな荷重や保持力を重視するなら台形ネジ

というように使い分けられています。

台形ネジ・角ネジを長持ちさせる方法

送りネジは定期的な点検を行うことで寿命を延ばすことができます。

特に重要なのは、潤滑と清掃です。

ネジ山にゴミや切り粉が付着すると摩耗が早くなります。

定期的に清掃し、適切な潤滑剤を使用することで滑らかな動きを維持できます。

また、ネジ山に摩耗や欠けが見られる場合は、早めの交換を検討しましょう。

異音や動きの悪さを放置すると、周辺部品まで傷めてしまうことがあります。

まとめ

台形ネジと角ネジは、回転運動を直線運動へ変えるために使われる代表的な送りネジです。

角ネジは力を効率よく伝えられるという特徴がありますが、加工が難しいため、現在では台形ネジが主流となっています。

台形ネジには「Tr」で表される規格があり、外径やピッチが標準化されているため、多くの機械で共通して使用されています。

選定する際は、規格だけでなく、荷重・移動速度・使用環境・長さなども考慮することが重要です。適切なサイズを選び、定期的な清掃や潤滑を行うことで、長期間にわたって安定した性能を維持できます。

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